開設記念講演会を開催しました

2006.05.01  事業報告

京都市災害ボランティアセンター開設記念講演会を開催しました!

◆日 時:平成18年4月28日 19:00〜21:00
◆会 場:ひと・まち交流館 京都 第5会議室

◆参加者数:84人 たくさんのご参加ありがとうございました!

◆内 容:
・概要説明「京都市災害ボランティアセンターについて」
講演に先立ち、4月1日より運営を開始している「京都市災害ボランティアセンター」の開設の経緯、目的・機能を事務局よりご説明しました。
当センターは京都市・きょうとNPOセンター・京都市社会福祉協議会の3者が共同で設置し、常設で運営している全国的にも大変めずらしいセンターです。常設であることを生かしながら、多くのNPO・ボランティア団体の力が総合的に発揮され、また多くの市民の力がいきいきと発揮されるセンターとなるよう、平常時から取り組んでいきたいと考えています。

・講演会
「地域共生と災害ボランティア活動—京都市災害ボランティアセンターに期待することー」
講師:渥美公秀さん
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター助教授
NPO法人日本災害救援ボランティアネットワーク理事

講演会では、大阪大学助教授であり、NPO法人日本災害救援ボランティアネットワーク理事である渥美公秀先生より、この3者共同、常設のセンターの可能性と期待、そして課題について、阪神淡路大震災以降の災害ボランティア活動の経験や研究、理論を基にご講演いただきました。
はじめに、阪神淡路大震災から、災害ボランティアの11年間における変化と発展を見ながら、今改めて「神戸」を振り返り、「被災者中心」という原点へ立ち戻ること、これまでの災害や被災地から学び取り、地域での「減災」への取り組みをすすめることが重要であるとのお話がありました。
「減災」とは、発災→救急救命→復旧→復興→防災→発災・・・という災害サイクルの各ステージの活動をバージョンアップすることであり、減災への市民一人ひとりによる現実的対応のために、市民やボランティアが「地域で実践」すること、現場に役立つ「研修で学ぶ」機会をつくること、「現場(被災地)から学ぶ」機会をつくることが常設センターの可能性・期待として挙げられました。
「減災」に向けたヒントとなる具体的な事例や研修例を紹介していただく中から、安心・安全の防災を進めるためには、防災を生活に埋め込むことがポイント、そのために、「○○といわない○○」、「あえて防災といわなくとも、助け合い、防災、減災」という仕掛けをどう地域でつくるかがセンターの役割として重要であると強調されました。
一方、講演の中では「常設であるからこそ、ともすればセンター中心で災害ボランティアを捉えてしまいかねない…」など、課題も折々で指摘され、最後に、「被災者中心」が重要であることを改めて強調され、講演を終了しました。

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参加者の声(アンケートより一部抜粋)
・ひとりひとりのボランティアがあってこそのセンターであることを大切に考えてくださること、期待しています。

・興味のある内容で解りやすい!私達でも出来るやれる!!気にさせていただきました。すべては被災者のためにあらゆるものに当てはまると考えます。エネルギーをいただきました。努力します。

・ボランティアコーディネート研修会等企画されましたら是非参加させていただきたいと思っています。

・他府県とのネットワークを密に。京都が災害に遭ったとき、京都だけでは無理ですから・・・。また外国人に対する減災活動について、私が所属するボランティア団体で考えております。一緒に何かできれば喜ばしいです。

・常設の災害ボランティアセンターであるがゆえの期待、求められる機能について貴重な講義を聴くことができ、収穫の多い講演でした。

・災害のときだけでなく、平常時の防災の取り組み、地域社会への働きかけ等も重要性の高い項目であり、京都という地域特性に合致した種々の事業をどのように展開するのかという点も期待されているように感じました。

・話を聞かせてもらって、平常時から自分が出来る事を出来る範囲で行うことによりヴァージョンアップする事で災害時にボランティアとして役立つのだと思いました。ありがとうございました。

当日は多くの参加者とともに、講演会を通じて、当センターへの期待とともに今後につながる課題も見つけることができました。

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